こんにちは。
料亭旅館三田清プランナーの細野です。
三月は「弥生」とも呼ばれますが、
もう一つの美しい呼び名をご存じでしょうか。
――「夢見月(ゆめみづき)」です。
やわらかな響きに、
春の気配がそっと重なりますよね。
夢見月という言葉には
いくつか由来があるといわれています。
ひとつは、春の夜が心地よく、
うとうとと“夢を見る月”であることから。
寒さがやわらぎ、
空気もどこか甘く感じられる三月は、
眠りも深くなりがちです。
もうひとつは、「芽吹き月(めぶきづき)」が
転じたという説。
草木が一斉に芽を出す様子を思えば、
「夢見月」という言葉に生命の息吹を
感じるのも納得です。
実際、三月は自然界の変化が
目に見えて加速する時期です。
二十四節気では上旬に啓蟄(けいちつ)があり、
冬ごもりしていた虫たちが土の中から
顔を出す頃とされています。
昼の時間もぐんぐん伸び、
春分の日を境に昼夜の長さがほぼ等しくなります。
季節が大きく動く節目の月なのです。
日本では古来、季節の移ろいを
繊細な言葉で表してきました。
夢見月という呼び名も、その一つ。
単なるカレンダー上の三月ではなく、
「新しい物語がはじまる月」という感覚が
そこには込められているのかもしれませんね。
卒業や転勤、進学など、
環境が変わる方も多い時期です。
不安と期待が入り混じるこの季節こそ、
自分自身の“これから”に思いを馳せる
時間を持ちたいですね。
そんな夢見月のひととき。
少しだけ日常から離れてみませんか?
季節を感じる空間で、心をほどく時間を過ごす。
温かな会話や、目の前のひと皿、
あるいは静かなひとときが、
きっと新しい季節への一歩を
やさしく後押ししてくれるはずです。
三月は、夢を見るだけでなく、
その夢にそっと近づく月。
当館は皆さまの春のはじまりに
寄り添える時間をご用意いたします。
従業員一同、お客様のご来館を
心よりお待ちしております。
